スーピマコットンは最高峰のコットンとも言われている、世界三大綿の1つです。一般的なコットンとの違いや特徴、メリットやデメリット、ケアの方法について詳しくご紹介します。
スーピマコットンとは
スーピマコットンは「Superior Pima(高級ピマ綿)」の略称。コットンの品種を意味する「ピマ」は、エジプト綿とアメリカ綿との交配で作られたものを指します。
中でも世界三大綿の1つスーピマコットンは、35mm以上の長い繊維を持つ綿。綿は綿花の繊維の長さでランクが分けられていて、35mm以上のものは限られています。一般的な繊維は20mm台なので約1.5倍も長いです。
スーピマコットンは産地が限定的
スーピマコットンはアメリカの一部の地域で生産したものしか認められていません。具体的にはアメリカのカリフォルニア州、テキサス州、アリゾナ州、ニューメキシコ州のみ。一般的なピマコットンは、1年を通して温暖で乾燥している世界各地で生産されます。アメリカ以外にも中国やインド、オーストラリアなどとエリアは広いです。
しかしアメリカの南西部の特定地域に絞り、厳格な基準をクリアしていることがスーピマコットンと認められる条件。あえて生産地を拡大させないことで、品質管理が保たれているのです。
スーピマコットンの特徴
Tシャツや下着、タオルや寝具など直接肌に触れるものに使われることの多いスーピマコットン。希少性の高いスーピマコットンは一般的なコットンと比べてどんな違いがあるのかもご紹介します。
肌触りが優しくしなやか
スーピマコットンのアイテムは、肌触りが柔らかく心地良いのが魅力。そのため肌が弱い人にとってもダメージの少ない生地になっています。超長綿なので繊維が柔らかく、毛羽立ちが少ない風合いにが特徴です。肌着に適用されるのにも納得がいきます。
高級感のある光沢と発色の美しさ
スーピマコットンは綿の中でも最高品質であるとおり、毛羽が少ないのが特徴です。この少なさからシルクのように美しい光沢感が演出でき、上品な雰囲気に仕上げてくれます。
さらに染色ムラが少ない点もスーピマコットンの特徴。均一かつ綺麗な色合いに仕上がるだけでなく、繊維の奥まで染まりやすいので発色性が高いのです。個性的な色やユニークな柄もはっきりと表現できます。
高い耐久性とハリ感
スーピマコットンは繊維の長さが35mm以上と長いもの、かつそんな超長綿の中でも繊維が少し太めのものが該当します。長い糸を使うことで糸のつなぎ目が少なく、強度が高い点が特徴。使用する繊維や糸の本数が少ないほど、ほつれの糸口も少なくすみ丈夫になりやすい傾向があります。
さらに傷みにくいので毛玉が起こりにくく、日常的に使う下着やインナーとしても人気の素材です。スーピマコットン特有のハリ感も魅力の1つで、丈夫で長く使えるだけでなくしっかりとしたハリも演出できます。
スーピマコットンのデメリット
スーピマコットンは自然素材ならではの特長がある反面、裏目に出てデメリットになっていることもあります。スーピマコットンならではというより、綿素材には共通していえることです。
洗濯するとシワや色落ちがしやすい
染料を吸収しやすい綿は強い洗剤を使うと色落ちをしてしまうケースがあります。色の濃いスーピマコットンアイテムは万が一に備えて、ネットに入れるのはもちろん他の衣類を分けると色移りの心配も軽減できます。
さらに天然素材のため繊維が縮みやすく、シワになりやすいのもデメリットと言えます。吸水性に優れているメリットがある反面、洗濯で吸った水分が繊維を膨張させて、乾かす時にし縮みや繊維の状態が乱れてシワになってしまうケースがあります。
スーピマコットンは速乾性が低い
スーピマコットンは綿の1つで吸水性に優れている一方で、乾きにくい生地でもあります。できれば外干しして短時間で干せるような日に洗濯するのがおすすめ。長時間干していると雑菌が繁殖し、においの原因になるので注意が必要です。
スーピマコットンのお手入れ方法
デメリットをご紹介した後なので、お手入れが難しそうなイメージがありますが実は他のコットン生地と比べて扱いやすいです。耐久性が高く生地の風合いは変わりにくいので、気軽にお手入れができます。
一方でやはり綿の1種ではあるので、シワになりにくい特徴も持ち合わせていることも事実。気になる部分は干した後にアイロンがけをしたり、洗濯時にはネットに入れたりと最低限の対策は行いましょう。
スーピマコットンは三大高級綿
今回は希少性の高いスーピマコットンの特徴や、高級綿として取り扱われている理由、メリットやデメリットについてご紹介しました。市場価値も高く値が張りがちですが、一度袖を通すとその着心地の良さからクセになる方も多いはず。ぜひ一度試してみてください。