・・ファッションが好きな人なら「天竺」(てんじく)という言葉を一度は聞いたことがあるかもしれません。
天竺は生地の一種で「天竺木綿」や「天竺編み」などが言葉としてよく知られています。
この「天竺」、みなさんは一体どんな生地なのかを詳しくご存知でしょうか?
今回は「天竺」の意味と、quadroの持つ天竺への想いをご紹介します。
天竺(てんじく)とは。
天竺とは、生地の中で最も一般的な織り方である平織り(編み)された生地の1種です。
主に洋服に使われることが多く、Tシャツなどのカットソーはもちろんのこと、スウェットやパーカーなどにも使われています。
洋服以外ではベッドシーツにも使われていたりと、肌に直接触れる製品に多く使われているんです。
最近では商品名に「天竺」という言葉が入った商品も見かけることが多くなりました。
また、「天竺」(てんじく)という言葉ですが、これは元々生地を意味する言葉ではありません。
実は天竺は、日本語でインドを指します。
昔から天竺生地がインドから輸入されていたことで、自然に生地の呼び名が国名になっていったのですね。
天竺の持つメリット
天竺には1つ大きなメリットがあります。
このメリットが分かれば、なぜ天竺が洋服やベッドシーツに使われているかが納得できるはず!
天竺のメリット、それは「伸縮性の高さ」なんです。
特に他の素材に比べ、横方向への伸縮性に優れています。
横方向の伸縮性の高さは、洋服の着心地の快適性の良さに繋がり、日々の生活での動きをスムーズに、そして汗ばむ季節に着るカットソーや、インナーに快適性を生み出します。
天竺がカットソーなどに多く使われているのはこのためです。
また、横方向への伸縮性の高さがもたらすのは着け心地だけでなく、着脱のしやすさにも関係するため、
サッとスムーズな着脱ができるんですね。
しかし、縦方向への伸縮性は決して高くないので、
スポーツウェアのように、激しい運動をする際の素材に向いているわけではありません。
縦方向に負担をかけすぎてしまうと最悪の場合、生地が破れてしまうこともあるので注意しましょう。
また、素材が天然素材であれば吸汗や吸湿性に優れ、夏場のような汗ばむ季節でも、柔らかく優しい肌触りを感じることができますよ。
quadroが持つ「天竺」へのこだわり。
quadroの天竺を使った製品は、毛織り物や毛糸作りを国内で唯一世界的にも認められている日本の尾州産地で製造しています。
職人の培われた経験を生かした原料選びから、糸作り、着色、そして素材の仕上げまでそれぞれの特色を持った専業の工房で行っています。
特に綿やウール、麻など天然繊維は、それぞれの特質が大きく異なる為、糸の撚り方や配合などに細かい工夫を施し、素材の特質を最大限生かした生地を作っています。
生地は密度や着心地に繋がる細部にまで調整を施し、型崩れや耐久性に優れ、なおかつ肌触りや風合い持ち合わせた特別な天竺を作り上げています。
天竺のお手入れ方法
Tシャツをはじめ、一般的なカットソーの洗濯は、洗濯機を使っても問題はありません。
しかし、素材や洗濯の仕方によっては生地が縮んでしまう恐れがあるのため、製品に記載されている洗濯表示をしっかりと確認してください。
また、天竺素材でも手洗いを推奨するものもあります。
生地が非常に薄く、摩擦による耐久性がないものや、シルクなどの繊細な素材を使ったもの。
さらには麻の割合が高い素材も手洗いが推奨されています。
ニットについては、手洗いを行うか、クリーニングに出すのもよいでしょう。
まとめ
今回は「天竺」についてご紹介しました。
幅広い分野で使われる天竺ですが、素材によってその特徴も変化します。
暑い季節を快適に変える天竺。
ぜひ天竺ならではの着心地をご堪能下さい。