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デニムのウォッシュ加工とは?色の種類やメリットを紹介

デニムのウォッシュ加工とは、色落ち加工の中でベーシックな過程のことです。デニムに付着している糊や樹脂などを落とす作業を行うことで、より履きやすくなり洗濯しても縮みにくくなる効果が期待できます。今回はウォッシュの種類や色の違いなどについてご紹介。

ウォッシュ加工とは

ウォッシュ加工とは名前の通り水洗い加工のこと。50〜80℃程度のお湯で10〜60分ほど浸すことで、縫い上げられたばかりの固いデニムをほぐすことができます。基本的なデニムの色落ち加工方法の1つで、付着している糊や樹脂を落として履きやすくする目的があります。

柔らかくすること以外にも、ウォッシュ加工をすることで洗濯しても縮みにくくする目的もあります。ちなみにウォッシュ加工はEDWIN発で、新品でも履けるデニムとして1963年に開発に成功したと言われています。

デニムのウォッシュ加工の種類

デニムのウォッシュ加工によって色の出方が異なります。どのくらい、どのように加工するかでデニムの雰囲気が変わるので、それぞれの特徴を知ってファッションを楽しんでみてください。

ワンウォッシュデニム

ワンウォッシュデニムは色味の濃い雰囲気が特徴的で、約60℃のお湯でデニムを洗って糊を落とすウォッシュ方法です。生地の色落ちはほとんどなく、ソフトな履き心地が魅力。

バイオウォッシュデニム

バイオウォッシュはBIO=酵素を使用した洗い加工です。酵素には繊維を痩せさせる効果があり、洗う時は強く回転させて洗うので、かなりの色落ち感がでます。酵素には綿用や麻用など種類があり、柔らかな風合いと肌触りの良さが特徴です。

ストーンウォッシュデニム

ストーンウォッシュ加工は石を使った加工方法で、洗う釜に石を入れて洗うことで生地へのダメージをつけています。石だけではなく専用のボールやセラミックも使っていて、高い色落ち効果が期待できます。古着のデニムアイテムに多く、多彩な表情に仕上げています。

ブリーチデニム

ブリーチは酸化剤や還元剤など、脱色加工をすることで色を分解し、淡い色味に仕上がることが多いです。酸化剤を使うときれいな青味、還元剤を使うとくすんだ青味になり、酸化剤と還元剤では色味が異なります。一方で生地が弱くなったり日焼けしやすくなったりする点が懸念点です。

オーバーダイデニム

オーバーダイとは後染め加工のこと。デニム製品を元の色の上から染め、通常の色落ちでは表現しにくいアンニュイな雰囲気が表現できます。ウォッシュ加工をほどこした後にオーバーダイ加工すると、白くなった部分が染まり古着のような色落ち感が出せます。

ウォッシュ加工をしない生デニム

ショップに並んでいるデニムのほとんどはウォッシュ加工がされていますが、加工が施されていないデニムを生デニム、別名リジットと呼ばれています。糊が付いているのでとても固く、洗濯により糊が落ち生地が柔らかくなります。

経年変化を楽しめる

加工が施されていない生デニムは経年変化を楽しめるのが特徴的です。糊付きの状態から着こなすことでシュリンクフィットしていき、色の移り変わりや体へのフィットを楽しめます。

生デニムの注意点

一方で生デニムは縮みやすいため、購入時にサイズ感を注意しましょう。初回の選択で5〜10%ほど縮んでしまうので、ワンサイズ上を購入するのがおすすめです。

デニムのウォッシュ加工は奥深い

着るほどに味が出るデニム、ウォッシュ加工。色やダメージ加工によって雰囲気が異なるので、季節や好みによって使い分けができます。実は奥深いウォッシュ加工をぜひお楽しみください。

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